菌って、殺す?生かす?

菌って、殺す?生かす?

これまでのタトゥーケアといえば、化膿しないように「軟膏」を塗っておかないと、と殺菌する意識のほうが一般的でした。確かに、入れた後に化膿するケースもゼロではありませんが、タトゥー箇所に強い刺激が加わり、傷の状態が広がって悪化し、バイキンが入ることで化膿するケースがほとんどです。

つまり、タトゥーを入れただけでは(細菌に感染して)化膿までに至るケースはごく稀なのです。しかし、「軟膏を塗っておくと安心」といった意識が広まっているせいか、化膿などの症状がなくてもアフターケアとして長期間(数日以上)に渡って、抗菌軟膏を塗り続けるという方もいらっしゃいます。

肌には個人差があるので、それが一番肌に合っている!という方は、それでOKなのですが

特に・・・

・肌が弱い方

・同じ箇所に何回かに渡って彫っていく

・これからも増やす予定

の方は注意が必要です。

 

抗菌軟膏を塗り続けることは、良い菌まで殺し続けること。皮膚には数百以上の菌が存在し、バランスを保ちつつ、皮膚の健康を助けています。菌を殺すと、そのバランスも崩壊しますそのため、その後の肌質、そして治癒力にも影響してしまうのです。

肌は本来、自然治癒力を持っています。タトゥーを入れた後は、殺菌ではなく皮膚の清潔を保つことのほうがとっても大切。そのほうが逆に治癒力も高まります。

 

【これからのタトゥーケア鉄則4つ】

1:「洗うこと」で殺菌代わり。

抗菌軟膏で菌を殺すのではなく、タトゥー箇所はやさしく洗って、雑菌を洗い流すことを心がけましょう。

 

ポイント>

洗う目安は、1日1回でOK!洗いすぎ、擦りすぎはかえって良くありません。アフターケアウォッシュの泡を直接肌に塗り、やさしく伸ばしてそのまま洗い流しましょう。

 

2:「保湿」を日常的に。

皮膚にインクを流し込むと、表皮の乾燥・ひび割れはつきもの。だからこそ、保湿がとっても大切なのです。また乾燥はかゆみの感覚も助長するため、入れたら傷が治癒する期間はアフターケアクリームでの「保湿」を日常的に!

 

ポイント>

アフターケアクリームは、かゆみが強かったり、ガサガサが強い場合は、量や回数を増やして調整するようにしましょう。

 

3:「紫外線・汗」を避ける

この時期(初夏〜夏)に入れる方は、入れた後に紫外線に当たったり、汗を大量にかいてそのままにするのもできるだけ避けましょう。日焼けしてしまうと、治癒に影響してしまうだけでなく、インクの変色の原因にも。また特に夏場は、汗をかいて湿った状態をそのままにしていると、雑菌が増えることに!

 

ポイント>

特に、入れてから1週間は、汗かいてもすぐに蒸発するような通気性の良い衣類がおすすめです!(皮膚が張り付くのを避けるためにも!)

 

4:むやみに「触らない・かきむしらない」


入れた直後は気になっても「さわらない」ことが一番。また、かさぶた→皮剥けで、かゆみが強くなっても、できるだけ我慢し、薄皮が自然に取れるのを待ちましょう。

 

ポイント>

「かゆみ」は治癒の過程でどうしてもつきもの。我慢できない時は、保冷剤などで軽く冷やすのもおすすめ。刺激や乾燥は「かゆみ」の感覚を助長します。できるだけ、かかない、ちゃんと保湿するを心がけて、かゆみの時期を乗り越えましょう!

 

ーーーーーーーーーーーー

結論:

タトゥーケアは「抗菌軟膏を塗っておいけば安心」ではなく、傷をいかに肌に負担なく治すかが綺麗なタトゥーの仕上がりを左右するポイント!

肌が弱い、これから大きく入れる、これからどんどん増やす、、、そんな方は、皮膚を想いやることはとっても大切です。(皮膚は生き物、いわゆる根性試し、我慢大会ではないのです!)タトゥーを入れてちゃんとケアするのは自身への愛です。

どんな肌質の方でも、どんなタトゥーの方も、最高のタトゥーに仕上がりますように。☺️

 

 

 

ブログに戻る