Vogue誌がフィリピンの伝統的なタトゥーを施した女性アーティストを表紙に使った。
Whang-odさんは106歳。
15歳から女性彫師としての道を歩み、フィリピンの奥地で伝統的な手彫りのスタイルを継承してきた。
歴史上、植民地にされてきた島では、名誉や富をあらわし相手を負かす神聖な男戦士の象徴とされたのがタトゥーだったのだ。女性の場合は男性を魅了する意味でもタトゥーを入れたのだという。
時代とともに様々な価値観が島に入り、美意識も変わり、伝統のタトゥーはタブーとなる。
しかし彼女が継承し、表現してきたタトゥーは文化として生き残り、今や世界中から観光客が訪れる。
そして光を浴び、後世に受け継がれる。
彼女が歩んだ100年はすさまじい価値観の変化の連続だっただろう。
素晴らしい芸術的なものは理屈では説明できない。ただ美しく、人々の記憶に残り続ける。
社会的な背景でタブー視される時代は終わった。女性がタトゥーなんて、、、など言われる時代も終わった。
価値観にとらわれない自由な時代は今からだ。
そういう意味で日本でもタトゥーがもっと民主化されたらよいと思う。
今回、この時代に、Vogue誌が表紙に高齢のタトゥーの女性を取り上げたことは大きな意味を持つと信じている。
タブーなんてない、自由だ!